「2年目点検って、どんなことをチェックするの…」
「不具合を見逃すと、どうなってしまうのかしら…」
一条工務店の定期点検の1つが「2年目点検」。
私も「2年目点検」を実施したおかげで、大量の不具合を修理してもらうことができました。
2年目点検について、あなたに伝えたいことは3つ。
POINT
- 引き渡しから2年を過ぎると、多くの修理や補修が有料になってしまう
- 2年目点検で最も多い不具合は「クロス」
- 2年目を過ぎると、10年目まで大きな点検はなし
ただ、一条工務店から連絡ミスで定期点検が受けられない方がいるのも事実…。
公式サイトでは分からない、一条工務店の点検システムに迫っていくことにします。
クリックできる目次
一条工務店の点検時期は「2ヶ月」・「2年」・「10年」の3つ
一条工務店は最長30年の長期保証を実現しているハウスメーカー。
ただ、「30年の長期保証」を実施するためには、2年目点検以外に3回の点検が必要です。
1 2か月点検(訪問)
一条工務店では、引き渡しから2カ月で点検を実施。
施工不良がないかどうかの点検が主な目的です。
2 10年(20年)目点検
10年ごとの点検では、構造躯体(建物の構造体)を点検。
- 床下の防蟻処理
- 外壁の再塗装
- 屋根の補修
- バルコニー防水
などが主な内容で、100~200万円ほどの補修費用が必要に。
10年ごとの定期点検をパスしないと、30年の長期保証は手に入りません。
一条工務店の家を長持ちさせるには、定期点検で不具合を見つけ出すことが大切です。
一条工務店「2年目点検」は保証内容に注意
「2年目点検」とは、引き渡しから約2年後に行う営業担当による訪問点検のこと。
設備によって保証期間は違いますが、2年で保証が切れる主な内容は次の5つです。
- 玄関戸、アルミ製のサッシ(勝手口・窓・雨戸・網戸)
- 室内戸(木製戸・襖・障子)、樹脂サッシ
- 壁紙(クロス)、クッションフロア
- 吹き付け塗装
- 瓦、スレート
ハニカムシェードも保証期間は2年
さらに詳しい保証内容は次の表の通り。
保証期間内であれば無償(無料)で交換・修理してくれますが、2年を過ぎてしまうと有償(有料)になってしまうので、細かくチェックしてくださいね。
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保証対象 | 保証期間 | 修理対象 |
土工事部 | 2年 | 盛土、埋戻しおよび整地を行った部分の著しい沈下、隆起、陥没、敷地の排水不良等 |
コンクリート部 | 2年 | アプローチ、ポーチ、玄関土間、テラス、犬走りの著しい沈下、不陸、ひび割れ、発起 |
木工事部 | 2年 | 床、壁、天井、屋根、階段等の木造部分の著しい変形、反り、割れ、隙間、きしみ |
ボード、クロス | 2年 | クロス仕上材の著しい剥離、変質、変形、すき、浮き、しみ等 |
左官、タイル | 2年 | モルタル、漆喰、プラスター、タイル等の著しい剥離、ひび割れ、変退色 (チリ切れ等の住宅の品質を損なわない軽微なひび割れは適用除外) |
塗装 | 1年6か月 | 塗装仕上面(工場塗装を含む)の著しい亀裂、剥がれ |
建具、ガラス | 2年 | 外部、内部の建具および建具枠の著しい変形、がたつき、開閉不良、外部建具での雨水侵入 |
屋根 | 2年 | 屋根仕上部分の著しい浮き、ずれ、腐蝕、変形、破損 |
樋 | 2年 | 脱落、垂れ下がり、破損、著しい変飯等 (標準以上の積雪による場合は適用除外) |
水切、雨押え | 2年 | 継ぎ手の浮き、剥がれ、著しい腐態 |
防水 | 2年 | 浴室水廻り部等の水漏れおよび外壁開口部取付シーリング材の著しい劣化 |
断熱、防露 | 2年 | 壁、床、天井裏等の断熱防露工事部の著しい結露 |
電気配線・配管 | 2年 | 接続・支持不良、破損、腐蝕等 |
スイッチ、コンセント | 1年 | 作動不良および取付不良等 |
給水 | 2年 | 給水、給湯、温水暖房用配管の接続・支持不良、破損、腐蝕、電触 |
蛇口、水栓、トラップ | 1年 | 作動不良、取付不良、破損 (製造メーカーの定めがある場合はそれによる) |
厨房・衛生器具・換気設備 | 1年 | 作動不良、取付不良、破損、排水不良、漏水 (製造メーカーの定めがある場合はそれによる) |
排水 | 2年 | 配管の勾配・固定・接続不良等による排水不良、漏水、破損、腐蝕。 (異物、使用上の問題による詰まりは適用除外) |
汚水処理層 | 2年 | ひび割れ、腐蝕、機能不全 |
ガス配管 | 1年 | 接続・支持不良、破損、腐蝕等 (担当ガス会社の保証基準がある場合はそれによる) |
ガス栓 | 1年 | 取付不良、作動不良、破損等 (担当ガス会社の保証基準がある場合はそれによる) |
換気口 | 2年 | 小屋裏、軒裏、床下の換気口の脱落、著しい腐蝕による性能低下 |
詳しくは、引き渡し時に渡される「保証書」をご覧ください。
事前にチェックしておくことが大切
当日のチェックは目視だけ、機械などを使う訳ではありません。
「見逃し」が発生しないように事前に不具合がないか確認し、メモしておくことが大切です。
連絡がない場合も…
2年目点検の案内は、営業担当から電話やメールで連絡があります。
ただ、一条ブログをチェックしていると、連絡がなく実施が延びてしまった方も…(真偽は不明)。
思わぬ保証切れを起こさないように、あらかじめカレンダーに印を入れておくことをおススメします。
定期点検に頼らずに、日頃から不具合をチェックしておくことが大切です。
関連 【一条工務店の保証ガイド】期間(年数)や点検内容を徹底調査
ブログで判明!訪問点検でチェックすべきは「クロス保証」
多くの方が「2年目点検」の内容をブログで報告されていますが、特に多い不具合が「クロスのジョイント(つなぎ目)部分」。
- 木の収縮
- 建物の揺れ
によって、どこのハウスメーカーで建ててもクロスの隙間は発生してしまいます。
ただ、修理方法はクロスの隙間にゴムのような接着剤(ジョイントコーク)を塗るだけ。
補修は思ったより簡単で、個人でもすぐに直すことが可能です。
「建具の傾き」や「床鳴り」にも注意
クロス以外で多いのが「建具(ドアや戸)の傾き」と「床鳴り」。
一条工務店の家はすべて木造住宅なので、どうしても木の収縮による不具合が出てしまいます。
他にも
- パッキンの変形
- 外壁のヒビ割れ
- 鏡のサビ
- クッションマットの浮き
などの不具合も多く報告されています。
一条工務店の家は頑強なので、重大な不具合が起こることはほとんどありません。
2年点検で分かった「i-smart(アイスマート)」の修理箇所
私は一条工務店の「i-smart(アイスマート)」で家を建てましたが、2年目点検で発見した不具合は6か所です。
1 鏡のふちの黒いサビ(シケ)
鏡の反射する部分には、銀でメッキされた膜が貼られています。
銀の膜が水分などで酸化してしまうと、劣化によって黒いシミのようなモノが出現。
湿気の多いお風呂場や洗面所では、キチンとお手入れしていても発生してしまいます。
2 クロスの不具合(2か所)
先ほど書いたように、木造住宅ではクロスの不具合はよく起こること。
細かい部分までしっかりチェックしてください。
二階のアクセントクロスが一ヶ所浮いてしまっていました。
玄関の壁紙のジョイント部分に隙間が出てしまっています。
3 網戸の不具合(2か所)
我が家では建具に問題はありませんでしたが、2か所の網戸に不具合が出ています。
1か所目は、勝手口の網戸。
取り付けてあった網戸が外れてしまいました。
もう一ヶ所は、お風呂場の網戸。
少し分かりにくいですが、網戸が傾いてしまっています。
4 タイル目地の白い汚れ
コンクリートやタイルなどに現れる白い粉がふいたようなモノを「白華現象(はなたれ)」と言います。
「セメント」が「水」や「二酸化炭素」と反応して現れる現状なので、コンクリートや基礎にダメージはありません。
個人でのお手入れも可能ですが、業者に清掃してもらうことにしました。
5 キッチン下のカビ?
原因はよく分かりませんが、キッチン下から異臭が…。
以前キッチン下のカビが問題になっていたので、調べてもらうことになりました。
関連 【インスタで紛糾】一条工務店の「カビだらけ問題」の原因を追究
2年目までの不具合は軽微なモノがほとんど。クロスの浮きまで、細かくチェックすることが大切です。
訪問点検後は修理の日程調整が必要
「2年目点検」は不具合をチェックするだけで、修理は後日。
修理箇所に応じて「工事監督」や「業者」から連絡が来るので、日程調整をしなければなりません。
平日が空いていればいいですが、我が家のような共働き世帯だとを日程を確保するのに苦労します。
営業さんに手土産のプレゼントも
2年点検が終われば、次に営業さんに会うのは10年点検の時。
退職や異動を考えれば、お会いできる最後の機会かもしれません。
我が家では今までの「感謝の意」も込めて、ちょっとした手土産を用意。
営業所のみなさんで食べられるように、個包装のお菓子にしています。
【まとめ】一条工務店の「メンテナンスプログラム」
一条工務店の訪問点検についてまとめます。
POINT
- 引き渡しから2年を過ぎると、多くの修理や補修が有料になってしまう
- 2年目点検で最も多い不具合は「クロス」
- 2年目を過ぎると、10年目まで大きな点検はなし
一条工務店の家は抜群の性能を誇っていますが、不具合はどんな家でも必ず起こります。
細かい点を見逃す修理・補修しておくことが、家を長持ちさせる1番の秘訣ですよ。